京阪神・滋賀を地盤とし、近年首都圏の開拓を勧める学習塾「フリーステップ」などを運営する成学社(東証スタンダード上場)と団体交渉に突入しました。
フリーステップはその講師の大半を大学生、大学院生のアルバイトが占めています。今回団体交渉を提起した2名の組合員も大学生です。
ホームページ上では「指導力はもちろんのこと、『学歴』『学力』『人間性』に優れた信頼に値する人材だけがこの狭き門を通過し、晴れてフリーステップの講師になれます」などと謳っていますが、実際にはその「優れた信頼に値する人材」を低賃金で働かせている現実があります。
例えば、1:1の授業やカリキュラム作成などの「規定外勤務」の給料は、関東ではたったの1,080円で、最低賃金とわずか8円しか変わりません。
1:2の授業では時給換算1,275円ですが、その場合でも授業前後手当や授業間手当は時給換算1,080円なので、それらも含めて換算するともう少し落ち込みます。
また、会社は昇給制度があると主張しますが、昇給審査は年に1回で、その昇給額の平均はたったの21.5円だといいます。これでは何の解決にもなりません。
ユニオンでは、塾講師の求められる技術や責任に加え、最近の物価高騰なども踏まえ、時給換算1,500円に引き上げするよう要求しています。
また、授業間手当の完全支給も求めています。会社は授業間10分のうち5分に対して授業間手当を支給していますが、残りの5分については支給を拒んでいます。
会社は5分間は休憩の時間として確保しているとしていますが、教室内にいる以上、生徒対応などの業務から逃れることはできません。
現在講師は最大で4コマまで連続で勤務することとなっていますが、仮に4コマ連続で入った場合は未払いの5分をのぞいた時点で労働時間が60分の休憩なしで勤務できる360分に達してしまいます。つまり、未払いの5分のうちに少しでも生徒対応などの業務をしてしまうと違法になってしまうということです。
会社は授業間に生徒から質問や教材のコピーを求められても無視しろというのでしょうか?
ユニオンでは、授業間10分すべてに対する手当ての支払いと、それを前提とした労働時間の設定、組みなおしを求めています。
一方ですでに成果も出ています。講師は背もたれがなく座面も固い「丸椅子」に着座して授業を行なうので、講習期間中を中心に講師から不満の声が上がっていました。組合が質のよい椅子に変更するよう申し入れたところ、組合員の在籍する教室に座布団が配備されました。
椅子はそのままなので本質は変わっておらず、引き続き質のよい椅子に変更するよう求めますが、一定の成果があがっているといえるでしょう。
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