労基署を無視して高校生をこき使う 「銀のさら」所沢店


 現在、学生ユニオンは「銀のさら」所沢店を運営する第一太陽株式会社と団体交渉中です。当事者となっている組合員Aさんは高校3年生です。Aさんが残業代未払いなどといった会社の労働法違反を労働基準監督署(労基署)に申告すると、労基署から会社にたいして是正指導が入りましたが、その直後に会社は労基署への申告の報復としてAさんを解雇しました。学生ユニオンはAさんからの相談を受け、現在この解雇の不当性などをめぐって会社と交渉しています。

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〇学生を都合よく使う銀のさら所沢店

 銀のさら所沢店では、土日祝日のシフトが10時から21時となっており、2回ある1時間の休憩を除いても法定労働時間である8時間を超えることがデフォルトとなっています。そして労働基準法では労働時間が1日8時間を超える場合には、8時間を超えた部分の労働時間について1.25倍の賃金を支払わなければならないとされていますが、同社では、この時間外割増賃金が支払われていません。また、アルバイトでも半年以上働けば有給休暇を取得する法的権利が発生しますが、ここでは複数の学生アルバイトが有給を取得しようと店長にお願いしても、「うちはそういうのはとらせていない」と言われ、LINE上で有給の取得を申請しても既読無視されるということが続いています。
 さらに、宅配寿司店が繁忙期となる年末が迫ってくると、「年末年始はシフト希望にバツを入れるな」と、シフトを強制します。また年末の勤務は長時間に及び、Aさんは5時半に出勤し23時に帰宅するような日もあったといいます。
 そもそも8時間を超える労働をさせるには労使で36協定という特別な協定を結ばなければなりませんが、この会社には適正な36協定は存在せず、違法な長時間労働が強いられていたことになります。残業代未払い、有給の取得拒否、36協定なしの長時間労働など、法律違反をしたうえで、高校生にここまでの過重労働を強いるのはブラックバイトと言えます。


〇労基署に申告したら強制退職!?

 Aさんがこれらの問題を労基署に申告したところ、労基署は銀のさら所沢店に対して、割増賃金を支払い、有給を取得させるよう是正指導しました。Aさんは2年半近く働いていましたが、未払い賃金の法的な請求権の時効は2年ですので、会社は2年分の未払い賃金を支払う法的な義務があります。しかし、会社はAさんにたいして5か月分の未払い賃金しか支払わず、しかも学生アルバイトの有給休暇の取得を拒否し続けました。つまり、労働基準法を企業が遵守しているか監督する労働基準監督署の指導を無視しているのです。
 それだけではありません。この会社は労基署に名前を出して申告したAさんに対し、シフトの削減を行ったのです。週ごとにシフトを組むこの会社で、週に3回希望しても1回しか入れてもらえないようになりました。さらに、他の学生バイトがAさんとのシフト交代を店長にお願いすると店長は「Aさんとは交代するな」と指示したのです。Aさんを勤務に入れたくない意志が明らかです。
 そうした会社側の意図を感じたAさんは、店長に直接、「なぜシフト日数を削るのか」と質問しました。すると店長は「うちの方針に従えないのであればもういいよ」と答え、Aさんにたいして解雇通告ととれるような発言をしました。Aさんはこの発言を受け出勤することができなくなりました。希望シフトを店長に送っても無視され続け、ついにはアルバイトのグループラインから退会されられてしまいました。
 このように、会社の違法行為を是正しようと声を上げた学生バイトにシフトカットという嫌がらせをし、退職にまで追い込む行為は、学生バイトの労働者としての権利主張を封じ込めるものであり、到底容認できるものではありません。他の学生アルバイトのためにも許してはいけないものです。


〇ユニフォーム代の天引きも…

 学生ユニオンは、会社と団体交渉を行い、未払い賃金の支払、有給の取得、シフト削減分の金銭補償を要求し、また解雇の不当性を主張していますが、団体交渉の場において、未払い賃金の支払についての議論中、会社の新たな不当な対応が明らかになりました。労基署の指導を受けたにも関わらず、未払い賃金を5ヵ月分しか支払わなかったのは、残りの19ヵ月分としてユニフォーム代を差し引いたからだと言うのです。ユニフォーム代の給料からの天引きは認められないと主張し、その場でユニフォーム代の天引き分の返金を約束させました。

〇労働組合が解決できます!

 このように、違法な労務管理を敷き、労基署の指導すら無視する会社に対して、金銭的に弁護士を雇うのが難しい学生が声を上げるには、労働組合を利用するしかありません。また労働組合であれば、自分に関する問題だけではなく、他の学生アルバイトの待遇改善を要求することもできます。今回の事例を読み、少しでも「うちも同じだ」と感じた方は、是非学生ユニオンにご相談ください。相談無料・秘密厳守です。

メール:syutokengakuseiunion@gmail.com
電話番号:03-5395-5359
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