厚生労働省・国土交通省・文部科学省に省庁要請!!学生アルバイトの業務はお客さんの安全に関係ない!?

image.png学生ユニオンでは現在、小田急電鉄に対して学生駅員アルバイトの待遇改善を求めて交渉中です。そうした中、ネット上で「駅員学生アルバイト実態調査」を行ったところ、小田急電鉄以外の鉄道会社でも小田急電鉄と同様な学生駅員アルバイトの実態が確認でき、小田急電鉄だけではない業界全体に広がっている問題だとして厚生労働省・国土交通省・文部科学省にそれぞれ要請を行いました。その省庁要請の内容を簡単に報告したいと思います。

〇要請の趣旨
現在、学生ユニオンは、小田急電鉄株式会社に対して、学生駅員アルバイトの待遇改善を求めて争議中です。その小田急電鉄の学生駅員アルバイトの問題をSNS上で発信したところ、大きな反響がありました。駅員アルバイトとして働いている人たちからは、「自分も同じような目にあった」「自分の勤務駅はもっとひどい」という声が多数寄せられました。
私たち学生ユニオンは、小田急電鉄以外の鉄道会社にも同様の学生駅員アルバイトの問題が広がっているのではないかと考え、会社を限定せず、現在学生で駅員アルバイトをしている人、および学生時に駅員アルバイトをしていた人を対象に、労働実態調査を行いました。
本調査には110件の回答があり、学生駅員アルバイトによって学業に支障が出ることが「よくある」「たまにある」と答えた人は47.3%にまで及んでいます。また、「アルバイトをしないで学生生活を送ることはできましたか?」という項目に「おそらくできない」「できない」と回答した人は50.9%になり、半数を超える駅員アルバイトが、学生生活を送るためにバイトをしていることがわかりました。この「バイトなしには学生生活ができない・恐らくできない」と答えた人のうち、「学業に支障をきたしたこと」が「よくある」「たまにある」と答えた人は57.1%でした。これに対して、アルバイトをしないで学生生活を送ることが「できた」「なんとかできた」と回答した人のうち学業に支障が出たという人は、37.0%でした。アルバイトなしでは生活困難である人のうちでは、アルバイトなしでも生活可能である人のうちよりも、学業へ支障をきたす割合が20.1ポイントも高い結果となりました。すなわち、学生生活を送るためにバイトをしている人ほど、学業に支障をきたしているのです。
以上の調査結果から、小田急電鉄に限らず、鉄道業界全体に、学生に過重な負担を強いる駅員ブラックバイトが蔓延している可能性が高いと考えます。鉄道という非常に公共性の高い社会インフラがこのようなブラックバイトに支えられているという問題は、社会全体で是正に取り組むべきではないかという考えから、学生ユニオンは、厚生労働省・国土交通省・文部科学省に対し、学生駅員アルバイトの問題についての調査および是正を要請しました。

〇要請に対する各省の回答
まず厚生労働省の回答は、H27・28年度に高校生・大学生に対してアルバイトの労働実態についての調査を行っているため、これ以上の調査は必要ないというものでした。しかし厚生労働省のいう実態調査はサービス産業を主に念頭に置いていたもので、鉄道産業のブラックバイトは想定されていません。学生ユニオンとしては鉄道産業に特化した調査を行ってほしいと訴えましたが、厚労省は調査をする姿勢を見せませんでした。
次に文部科学省の回答は、これまでも厚生労働省と協力してブラックバイトと教育の調査を行って来たため、引き続き厚生労働省と協力してやっていく。また、給付制奨学金をはじめとした奨学金は昔と比べ拡充しており、拡充に関してはすでに行っており対策は十分だということでした。奨学金や学費の問題について対策は十分と言いますが、今回の学生ユニオンで行った調査結果では学生生活のためにはバイトをせねばならず、そのためにブラックバイトの被害に合う人が多数存在することが明らかになりました。これは、学生生活の支援がいまだ不十分であることを示しています。
最後に国土交通省の回答は、国土交通省の管轄は安全管理などであり、こういった問題は労働行政の範囲であって国土交通省は管轄外のため何もしないとのことでした。それに対して学生ユニオンから学生駅員バイトの問題は安全確保にも関わると指摘したところ、国交省は「学生駅員の業務は安全に関係がない。安全管理の責任もない」と答えました。
通常の忙しさで現状なんとかまわっている中で何かトラブルが起きた際、全駅員の4割である学生駅員がいなかったらお客さんはパニックになり安全に影響するのではないでしょうか?
学生ユニオンでは引き続き小田急電鉄との交渉を続けていくとともに、こうした問題は鉄道業界全体に広がっている問題であり、鉄道という非常に公共性の高い社会インフラでの問題なのだから行政が指導是正する必要があるため省庁への要請も続けていきたいと思います。

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